盗賊

小説

第3話 夜の街にて

王都キングス・ガーデンの寂れた通りをふらつきながら歩く冒険者風の男の姿があった。そのおぼつかない足取りから、かなりの量の酒を飲んでいることが窺える。随分と夜は更けており、周囲に人気はない。空は曇っており月は出ていないが、道端に等間隔に並ぶ...